
第14回湯布院映画祭
巨匠たちの処女作 石井隆の劇的世界 日本のピカレスクロマン
1989年8月23日~27日

阪本順治監督、鮮烈デビュー
初日の特集[巨匠たちの処女作]や第二会場の[レトロスペクティブ](戦前戦後のミュージカル時代劇特集)、森一生監督追悼『不知火検校』上映は、日本映画史の過去に光を当てる試み。一方、三日目の特集[次代の旗手たち]と、各日に渡る特別試写は新進気鋭の新作を集め、映画史の未来を探る試み。この両者が絶妙に嚙み合ったこの回は、歴史的視点と多様性に富んだ好プログラムだったのではないだろうか。中でも鮮烈だったのは、第一作『どついたるねん』をひっさげ来祭した新人・阪本順治監督の登場。ユーモアと熱っぽさに溢れたそのデビュー作は大好評。参加者や実行委員たちとも親しくなった阪本監督は以降、映画祭の“お馴染み”ゲストとなった。私的な思い出を記すと、本作完成当時「お前さん、ちょっと見て来てくれんか」との伊藤雄の命を受け、試写室で本作を拝見したのは筆者だった。上映後、その素晴らしさに興奮した筆者はすぐさま、荒戸プロデューサーに駈け寄り「湯布院映画祭です。この映画。ウチでやらせてください!」と懇願したものだった。(小原)
上映作品
けんかえれじい
息子の青春
盗まれた欲情
花咲く港
愛と希望の街
二階の他人
沙耶のいる透視図
ラブホテル
天使のはらわた赤い淫画
天使のはらわた赤い眩暈
不知火検校
大悪党
しとやかな獣
初春狸御殿
エノケンの法界坊
ひばり・チエミのおしどり千両傘
鴛鴦歌合戦
出張
砂の上のロビンソン
宇宙の法則
ノーライフキング
グッドバイ
cfガール
どついたるねん
ゲスト
石井隆
竹中直人
尾形充洸
すずきじゅんいち
高橋ひとみ
古尾谷雅人
市川準
新津岳人
加藤哲
我王銀次
阪本順治
渡辺武信
寺脇研
内海陽子
秋山道男
成田尚哉
沖島勲
大津幸四郎
井筒和幸
篠田昇
鈴木さえ子
金沢正夫
鍋島惇
伊崎健太郎
荒戸源次郎
南俊子
塩田時敏
尾形敏朗
※参加ゲストはパンフレットより抜粋しており、 お忍びゲストなどは省略しております。